第11支社:バガン(Bagan)

division11

1.概要
 
Division11は、主にマンダレー・マグェ管区の路線を管轄している。
様々な都市を結ぶ複数の路線が入り組む路線網が現在では形成されている。
これらの区間で最も早く開業したのは、ターズィ〜ミンジャンの支線で、1893年にメイッティーラーまでの区間が開通、1899年にミンジャンまで延伸している。
続いてピンマナ〜チャウッパダウン(建設期間19221930年)と、マンダレー(パレイッPaleik)〜タダウーTada-U〜ミンジャン(19291930年)が植民地時代に開通している。
いずれの路線も、ヤンゴン・マンダレー線と接続する形で整備された路線だった。
また、ミンジャン市内にはエーヤワディ―川への臨港線も設けられていた。

 独立後の1970年に、チャウッパダウンへの支線はさらにに北西のKyeeniまで延伸している。
この支線は、2007年にエーヤワディー川沿いの町チャウッChaukまで延伸され、一日一往復が運行されている。
1990
年代に入ってからは、観光需要の高まりもあって、チャウッパダウンの北側のバガンの観光地化が進められ、これに合わせて199697年に鉄道線もチャウッパダウンとミンジャン側からバガンへ延伸された。
1997
年にはヤンゴン・ピィ方面からアウンランを経由してサトワSattwarへ至る鉄道線が完成し、ヤンゴンからバガンへは、ヤンゴン・ピィ線経由で直通することができるようになった。
2020年までは、ヤンゴン・ネピドー・マンダレーの三方向からバガンへの列車が運行されていた。

 1999年にはタウンドウィンジーTaungdwingyiからマグェへの支線が建設された。
2000
年代に入ると、マグェ〜ナッマウNatmauk(チャウッパダウン方面の支線上に位置する都市)〜ピョーブェPyawbwe(ヤンゴン・マンダレー線上に位置する都市)の鉄道線計画が実施され、マグェ側はカンビャKanbyaまで、ナッマウ〜ピョーブェは2013年に開通している。
なお、カンビャ〜ナッマウ間は現在まで未開通である。
またタウンドウィンジーから西の支線は、エーヤワディー川西岸を縦断するKyangin-Pakkoku Railroad Projectと東岸の区間との連絡も兼ねており、20135月に両岸の路線が接続された。
同様に北のバガンとパコックも、2011年末に大橋梁が完成し、定期旅客列車の運行がなされた。

 このように当区は地方区でありながらも約100年に渡って路線網が構築されてきたため、多様な列車が運行されてきた。
2020年3月まで 当区で運行されていた旅客列車を図式化したものが下図である。
幹線としての扱いはなされていないものの、サトワ〜タウンドインジー〜ナッマウ〜チャウッパダウン間は特に列車の運行本数が多かった。



 大規模な機関区設備を持つ拠点が設定されていないのも本区の特徴である。
無煙化が達成された現在では、機関区というよりかは各所に小規模なRBE車両区が設置されている。
ミンジャンには蒸気機関車時代からの機関区があり、111UP/112DN用の機関車(TZI所属)の折り返し設備の他、ミンジャン〜ミョータの115UP/116DN 用のRBEが在籍している。
タウンドウィンジーにも193UP/194DN用のRBEが在籍し、複数運行されている区間列車(牽引機はPMA所属)牽引機の折り返し設備がある。
マグェにはカンビャへの通学列車に手運行されるRBE1両在籍していた。
バガンには折り返し待ちの編成を格納することができる車庫が設置されている。
各列車の担当機関区については、以下の列車一覧を参照のこと。

2.開通時期 (一部他の支社の区間を含む)
1893/5/10 Thazi - Meiktila
1899/11/15 Meiktila - Myingyan
1922/8/1 Pyinmana - Lewe
1924/4/27 Lewe - Kanthar
1924/12/15 Kanthar - Taungdwingyi
1928/3/16 Taungdwingyi - Natmauk
1929/10/5 Paleik - Tada-U
1929/12/21 Natmauk - Nyaungtho
1930/1/13 Tada-U - Myingyan
1930/7/17 Nyaungtho - Kyaukpadaung
1970/10/10 Kyaukpadaung - Kyeeni
1991/2/15 Tada-U - Myotha(運行再開?)
1992/2/21 Myotha - Wetlu(運行再開?)
1992/5/9 Wetlu - Nathogyi(運行再開?)
1992/12/8 Nathogyi - Myingyan(運行再開?)
1996/9/18 Bagan - Sakha - Myingyan
1997/2/11 Bagan - Kyaukpadaung
1999/4/9 Pyawbwe - Yanaung
1999/4/17 Magway - Taungdwingyi
2007/9/2 Kyeeni - Chauk
2009/12/19 Magway - Kanbya
2011/12/31 Ayeyarwaddy Bridge (Pakkoku)
2013/3/13 Ywataw - Natmauk
2013/5/11   Ayeyarwaddy Bridge (Malun)

3.列車
・2023年現在運行再開が報じられている列車
61UP Yangon - Letpadan - Bagan 
62DN Bagan - Letpadan - Yangon 
Pyinmana - Taungdwingyi 1往復

・2020年3月まで運行されていた列車
61UP Yangon - Letpadan - Bagan 客車列車(2013/11/24〜2016/7/21はPakkokuまで運転)MLG担当
62DN Bagan - Letpadan - Yangon 客車列車(2013/11/24〜2016/7/21はPakkoku始発)MLG担当
101UP NayPyiTaw - Chauk 客車列車、PMA担当
102DN Chauk - NayPyiTaw 客車列車 、PMA担当
103UP Pyinmana - Taungdwingyi 客車列車 、PMA担当
104DN Taungdwingyi - Pyinmana 客車列車 、PMA担当
105UP Taungdwingyi - Kyaukpadaung 客車列車、PMA担当
106DN Kyaukpadaung - Taungdwingyi 客車列車、PMA担当
107UP Naypyitaw - Taungdwingyi - Pakkoku RBE列車※Taungdwingyiにて乗換 (TDI以北PKU, TDI以南PMA担当)
108DN Pakkoku - Taungdwingyi - NayPyiTaw RBE列車※Taungdwingyiにて乗換 (TDI以北PKU, TDI以南PMA担当)
109UP NayPyiTaw - Pyay RBE列車 、PMA担当
110DN Pyay - NayPyiTaw RBE列車  、PMA担当
111UP Thazi - Mingyan 客車列車、TZI担当
112DN Mingyan - Thazi 客車列車 、TZI担当
115UP Myingyan - Myotha RBE列車 、車両はMingyan所属
116DN Myotha - Myingyan RBE列車 、車両はMingyan所属
117UP Bagan - Myingyan - Mandalay 客車列車(鈍行)MDY担当
118DN Mandalay - Myingyan - Bagan 客車列車(鈍行)MDY担当
119UP Bagan - Myingyan - Mandalay 客車列車(急行)※2014/8/5~2017年初頭?はRBE列車 、MDY担当
120DN Mandalay - Myingyan - Bagan 客車列車(急行)※2014/8/5~2017年初頭?はRBE列車、MDY担当

Pyawbwe - Natmauk - Magway Railroadの列車 (全てPMA担当)
※2019年9月頃より、水害復旧工事のためNatmauk(New)- Ywataw間(Pyawbwe1/2)のみの運行となっております。
Pyawbwe1 Natmauk(New)- Lebu - Pyawbwe RBE列車 
Pyawbwe2 Pyawbwe - Lebu - Natmauk(New) RBE列車
Pyawbwe3 Lebu - Pyawbwe RBE列車
Pyawbwe4 Pyawbwe - Lebu RBE列車

Taungdwingyi以西の列車
191UP Taungdwingyi - Magway 客車列車、PMA担当
192DN Magway - Taungdwingyi 客車列車、PMA担当
193UP Taungdwingyi - Minhla  RBE列車、車両はTaungdwingyi所属
194DN Minhla - Taungdwingyi  RBE列車、車両はTaungdwingyi所属


・現在は運行されていない列車
25UP Yangon – Pyinmana - Bagan 客車列車(急行、運休時期不明)
26DN Bagan – Pyinmana - Yangon
 客車列車(急行、運休時期不明)
27UP Pyinmana - Myingyan RBE列車(RBE3600形で2000年代後半に運行)
28DN Myingyan - Pyinmana RBE列車(RBE3600形で2000年代後半に運行)
113UP Thazi - Myingyan 客車列車(運休時期不明)
114DN Myingyan - Thazi 客車列車
(運休時期不明)
Bagan1 Bagan - Pakkoku (2016年度運行)※61UPに接続、RBE列車
Bagan2 Pakkoku - Bagan (2016年度運行)※62DNに接続、RBE列車
maka1 Magway - Kanbya RBE列車、車両はMagway所属(2018年涼期頃から運休?)
maka2 Kanbya - Magway RBE列車、車両はMagway所属(2018年涼期頃から運休?)
maka3 Ngwargu - Kanbya RBE列車(運休時期不明)
maka4 Kanbya - Magway RBE列車(運休時期不明)
Bagan - KyaukpadaungのSL列車(YD967牽引、2014年度乾季に実施)

4.施設・沿線風景

Sattwar - Kyaukpadaung - Bagan (Pyinmana - Sattwar間はDivision 5をご覧ください)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Myingyan - Thazi

メイッティラーを発車すると、車窓両側には湖が広がっている。
Inkyinsu駅舎。
ヤンゴン・マンダレーの高速道路をくぐる。
多くの駅は三線構造であるが、一番奥の側線は使用されず荒れ放題になっている。
荒野の集落間を鉄道は結んでいる。さっぱりとした築堤を行く区間もある。幹線道路もほぼ平行しているが、植生によりあまり目立たない。
ミンヂャン南西の郊外には国営の製鉄所が操業している。同所は引込線も敷設されているが、近年は使用されていない模様。バガン方面との分岐点であるShakarまで同線と並走する。
Shakarにて、バガン方面の路線と合流する。編成の留置線も設置されている。
Shakar駅舎。
ミンヂャンを発車する112DN.

Ywataw - Natmauk - New Natmauk

ユワトー駅舎。
荒野を切り開いて路線は建設されており、切り通しも点在する。
切り通しではバラストが散布されておらず、横揺れが激しい。
家畜の放牧も行われている。
無人駅舎の一例。
遠くにポッパ山を見ながら、列車は進む。
タウンドウィンジー〜チャッパダウン間との合流点であるナッマウに到着。
ナッマウからは同市西側にある新駅に向けて走る。
新線はナッマウ市を大きく北に迂回するように敷設されており、また軌道の状態も悪く、走破には20分程の時間を要する。
間違いなく、ナッマウ駅〜新ナッマウ駅間はバイクで直線移動した方が早く移動できるであろう。
RBE列車のため、客室内にも貨物が積み込まれる。
新ナッマウ駅に到着。当路線はカンビャ〜マグウェまで延伸される計画であったが、現時点では建設工事が中断されている。

 

<参考資料>
・ミャンマー国鉄旧公式サイト(路線開業日一覧)
・『鉄道百年史』(ビルマ語文献)


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