第6支社:ヤンゴン(広域)(Yangon)

division3

Mandalay city

1.概要
※ヤンゴンーマンダレー線は別ページにまとめます。

Division6は、主にバゴー管区の鉄道を管轄している。その範囲はピィ・レパダンの位置する西側と、バゴー・ピュンタザの位置する東側に分けられる。
ヤンゴン管区に当たる区間は、Division7に含まれている。ヤンゴン―ピィ線、ヤンゴン―マンダレー線、バゴーからはモーラミャイン方面への幹線など、主要な路線を擁している。

 ミャンマー初の鉄道路線であるピィまでの路線が開通したのは1877年、続いてマンダレー方面への路線が開業している。
ピィはエーヤワディー川沿いにある都市で、ここから上ビルマの生産物を、植民地政庁の設置されていたラングーン(ヤンゴン)まで輸送するために、鉄道が建設されたのである。
両都市のおよそ中間に位置するレパダンには機関区と支線が設けられ、ここからもタラウォーにて河川との連絡が取られている。
かつては公営のフェリーがヒンタダとの間に運行されていたが、現在は民間船の運航のみとなっている。
ヤンゴン―ピィ間はヤンゴン中央駅からの急行列車が一往復、チーミンダイ駅から混合列車が一往復運行されている。
この他に、チーミンダイ〜レパダン〜タラウォーの直通列車が一往復、レパダン〜ピィのローカル列車も一往復運行される。
また、ヤンゴン〜バガンの急行列車も、ピィを素通りする形となるが、この幹線を走破する。

 マンダレー方面への幹線についても、タウングー以南の当支社は重要な都市を多数抱えている。
バゴーはモーラミャイン方面への分岐点となるほか、将来建設されるハンタワディ新空港へのアクセス鉄道も当駅を発着することとなる。
ダイッウーDaik-Uの一駅南のEincheleseはネピドーからバゴーを経由せずに、直接モーラミャイン方面へ向かう短絡線の分岐点である。
この短絡線は、ネピドー遷都時に、同都市を中心として放射線状に直通列車を運行する際に建設されたもので、現在も一往復の列車が運行されている(※後述の理由により運休中)。
ピュンタザは、数マイル北のニャウンレービンから分岐するマダウ支線の拠点となる駅で、機関区が併設されている。
現在JICAの支援によってヤンゴン―マンダレー線の高度化が実施されており、フェーズ気梁仂歙区であるタウングー以南の工事のために、バラストの集積場となっている駅も複数見られる。
工事の進展に伴い、2019年10月1日より一部列車の運休・運行形態の変更が生じている。

 モーラミャイン方面において、当支社の管轄はシッタン川橋梁までの区間が該当する。
ヤンゴンからの直通列車の他、バゴー〜モーラミャインのローカル列車や、植民地時代に本線として機能していたニャウンカシーへのRBE列車も運行されている。
かつてはニャウンカシーの先にシッタン川を越える橋梁が設置されていたが、日本占領期に破壊されている。
独立後に、世界銀行の援助によって、1963年に現在のシッタン川橋梁が北側に再建された。
この他に、かつてはバゴーから一駅先の区間から、南方のトングワTongwa方面へも支線が設置されていた。
同線の運行実態は不明。一時期、同線を復活させ、ヤンゴン市内南東方面のオウッポスOukposuと接続させる路線計画が策定されたこともあった。
航空写真からは、建設が進められていた築堤を確認することができる。

 主要機関区はバゴー、ピュンタザ、ピィが挙げられる。この他に、レパダンにも区間列車のための折り返し設備として、機関区設備が設けられている。
当支社の管轄路線では、比較的後年まで蒸気機関車が運行されており、現在もバゴーとピュンタザは、チャーター用蒸気機関車の車両基地としても機能している。
両機関区には稼働の可否に関わらず、蒸気機関車が複数両在籍している。
ピィには入換用機関車の他、レパダン方面への区間列車用のRBELRBEが在籍する。

2.開通時期
1877/5/1 Yangon - Pyay
1884/2/27 Yangon - Bago
1884/8/1 Bago - Pyuntaza
1884/8/4 Pyuntaza - Nyaunglebin
1903/3/20 Letpadan - Tarawaw
1907/4/15 Bago - Sittaung
1907/4/20 PinOolwin - Nyaungkyo
1927/1/15 Bago - Kayan
1928/12/15 Kayan - Thongwa
1929/8/15 Nyaunglebin - Madauk
2007/4/21 Daik-U - Sittaung
2010/8/22 (Pyay -) Shwetaga - Paukkaung

3.列車
※ヤンゴン‐マンダレー線の列車は別ページにまとめます。
※この他にも、貨物列車や業務列車が多数運行されています。

・2023年までに運行再開が報じられている列車
61UP Yangon - Letpadan - Bagan
62DN Bagan - Letpadan - Bagan
63UP Kyimindine - Pyay 
64DN Pyay - Kyimindine 
71UP Yangon - Pyay
72DN Pyay - Yangon
Letpadan - Tarawow1往復(月・木・金曜日運行)

81UP Yangon - Bago - Mawlamyine RBE列車
82DN Mawlamyine - Bago - Yangon RBE列車
89UP Yangon - Bago - Mawlamyine
90DN Mawlamyine - Bago - Yangon

・2020年3月まで運行されていた列車
ヤンゴン-ピィ線の列車
61UP Yangon - Letpadan - Bagan 客車列車(ピィには寄らずに北上)
62DN Bagan - Letpadan - Bagan 客車列車(ピィには寄らずに南下)
63UP Kyimindine - Pyay 混合列車
64DN Pyay - Kyimindine 混合列車 
65UP Yangon - Okkan RBE列車
66DN Okkan - Yangon RBE列車
69UP Kyimindine - Letpadan - Tarawaw 混合列車
70DN Tarawaw - Letpadan - Kyimindine 混合列車
71UP Yangon - Pyay 客車列車(急行)
72DN Pyay - Yangon 客車列車(急行)
197UP Letpadan - Tarawow 混合列車
198DN Tarawow - Letpadan 混合列車
609UP Letpadan - Pyay RBE列車(以前はカーヤター)
610DN Pyay - Letpadan RBE列車(以前はカーヤター)

ヤンゴンーマンダレー線の区間列車とマダウ線の列車
13UP Yangon - Bago RBE列車(以前は混合列車)
14DN Bago - Yangon RBE列車(以前は混合列車) 
16DN-(15UP) Mawlamyine - Daik-U - Naypyitaw 客車列車※2019年10月1日より一時運休中
(18DN)-17UP Naypyitaw - Daik-U - Mawlamyine 客車列車※2019年10月1日より一時運休中
19UP Bago - Toungoo RBE列車(隔日運行、2019年9月30日まではTingangyun発の混合列車)
20DN Toungoo - Bago RBE列車(隔日運行、2019年9月30日まではTingangyun行の混合列車)
21UP Toungoo - Thazi RBE列車(隔日運行、2019年9月30日までは混合列車)
22DN Thazi - Toungoo RBE列車(隔日運行、2019年9月30日までは混合列車)
601UP Pyuntaza - Madauk RBE列車(以前はカーヤター)※ヤンゴンーマンダレー線工事の影響で一時運休中
602DN Madauk - Pyuntaza RBE列車(以前はカーヤター)※ヤンゴンーマンダレー線工事の影響で一時運休中

モーラミャイン方面の列車
35UP Yangon - Bago - Mawlamyine 客車列車※2019年10月1日より一時運休中
36DN Mawlamyine - Bago - Yangon 客車列車※2019年10月1日より一時運休中
85UP Bago - Mawlamyine 混合列車
86DN Mawlamyine - Bago 混合列車
89UP Yangon - Bago - Mawlamyine 客車列車
90DN Mawlamyine - Bago - Yangon 客車列車
171UP Mawlamyine - Ye 客車列車(173UP/174DN運行時は急行)
172DN  Ye - Mawlamyine 客車列車(173UP/174DN運行時は急行)
175UP Yangon - Bago - Mawlamyine - Ye - Dawei 客車列車、Yeで乗換
176DN Dawei - Ye - Mawlamyine - Bago - Yangon 客車列車、Yeで乗換
612DN Nyaungkashe - Abya - Bago RBE列車(以前はカーヤター)
613UP Bago - Abya - Nyaunkashe RBE列車(以前はカーヤター)
617UP Bago - Abya - Nyaunkashe RBE列車(以前はカーヤター)
618DN Nyaungkashe - Abya - Bago RBE列車(以前はカーヤター)※バゴーを起点に、613→612→617→(ヨ)→618の順で運行

・現在は運行されていない列車
25UP Yangon – Pyinmana - Bagan 客車列車(急行、運休時期不明)
26DN Bagan – Pyinmana - Yangon
 客車列車(急行、運休時期不明)
75UP Kyimindine - Pyay 混合列車?(1997年頃に運行、運休時期不明)
76DN Pyay – Kyimindine 混合列車?(1997年頃に運行、運休時期不明)
161UP Pyuntasa - Madauk 混合列車(SL牽引
162DN Madauk - Pyuntasa 混合列車(SL牽引)
167UP Pyuntasa - Madauk 混合列車(SL牽引)
168DN Madauk - Pyuntasa
 混合列車(SL牽引)
169UP Bago - Nyaungkashe 混合列車(SL牽引)
170DN Nyaungkashe - Bago
 混合列車(SL牽引)
195UP Letpadan - Tarawaw 混合列車(2016年の水害発生以降運休)
196DN Tarawaw - Letpadan 混合列車(2016年の水害発生以降運休)
Kyaikto1 Yangon - Bago - Kyaikto RBE列車(Kyaikto Special Express Train, 2013/9/7~2014/12/28運行)
Kyaikto2 Kyaikto - Bago - Yangon RBE列車(Kyaikto Special Express Train, 2013/9/7~2014/12/28運行)

4.施設・沿線風景

ヤンゴン-ピィ線(タラウォー支線)

 

 

ダニンゴン以北の駅で、ヤンゴン方面への66DNと交換する。
この列車は2016年のYBS発足以降に新設されたもので、ヤンゴン北部郊外からの利便性の向上が図られている。

レパダン駅に到着後、機関区へと引き上げるアルストム製DF.
訪問当時はタラウォー支線の水害復旧のため、69UP/70DNはレパダン発着となっていた。
近年はレパダン機関区に機関車が在籍せず、69UP/70DNはDRCの機関車が担当する。

タラウォー駅先の様子。側線は無く、平常時は機関車を両端に連結する形で運行される。列車が走り去った後、朝市が開かれる。

タラウォー駅の河岸側の様子。すでに車両航送は実施されておらず、河岸まで住民の物干し場として利用されている。

モーラミャイン方面(ニャウンカシ―支線)

モーラミャイン方面より、ヤンゴンーマンダレー線との合流地点付近を見る。
Nyaungpatayar駅。
Abya駅。
ニャウンカシ―発着の列車は沿線住民の利用が多い。
2016年5月までは、ニャウンカシ―発着の列車はカーヤターだった。終点では転回シーンも見られた。
ニャウンカシ-で発車の時を待つ。植民地時代はこのニャウンカシ―への路線がモッタマ方面への本線として機能しており、ターンテーブルの先はシッタン川へと線路が伸びていた。

ヤンゴンーマンダレー線区間

バゴー駅構内を北側から見る。
中央に写っているのがマンダレー方面へのホームであり、ニャウンカシ-発着の区間列車はホームの無い側線に停車する。
バゴー駅北方の信号所。
構内のポイントは、全て手動で転換されている。
Einchelese駅にて、モーラミャイン方面への短絡線が分岐する。
ピュンタザ駅。
ヤンゴンーマンダレー線の改良工事に伴い、バラスト集積場が点在している。

 

<参考資料>
・ミャンマー国鉄旧公式サイト(路線開業日一覧)
・『鉄道百年史』(ビルマ語文献)


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