第1支社:ミッチーナー(Myitkyina)
1.概要
ミッチーナー支社はMRの鉄道路線の最北部を管轄している。
所属する路線はマンダレー・ミッチーナー線のみで、同線のカチン州側が管理下に置かれている。
ミッチーナーまでの鉄道が開通したのは1898年。
鉄道は、近年までカチン州都である同市への主要な陸上交通機関としての地位を保っていた。
現在こそ道路交通も発達してきているものの、後述する治安面の問題から、外国人の道路交通機関の利用は禁止あるいは推奨されないことが多い。
また雨季には道路が冠水し、大型バスが船の如く「泳いで」当該区間を渡る光景も見られる。
長らく複数個所での工場線を除いて支線の建設はなされなかったが、1996年にはナンボン空港への支線が建設されている。
同線の運行実態は不明。
カチン州では独立以降民族紛争が長らく続いており、残念ながら反政府組織によるものとされる、鉄道を狙った爆弾テロが近年も発生している。
また軌道の状態が悪い区間もあるため、脱線事故も発生しがちだ。
乗車の際は事前に外務省やホテル観光省の渡航に関する情報を確認したり、日程に余裕を持たせるなどの対策をとっておきたい。
2021年のミャンマー政変以降、マンダレー・ミッチーナー線並びに同線の各支線の運行が停止されている。2023年2月現在、本ページで取り扱う線区の運行再開は確認されていない。
主要機関区はモニン(MOYN)である。
主に区間列車の運行を担当している。
また、かつてはミッチーナー支社の管轄下であったためか、ナバ〜カタ支線の列車も同区の機関車が牽引する。
コーリン区と同様、在籍車両は液体式機関車中心となっている模様。
2.開通時期
1895/10/21 Nankan
- Mohnyin
1896/3/1 Mohnyin - Mogaung
1898/1/1 Mogaung
- Myitkyina
1996/3/26 Myitkyina - Nampoung Airport
3.列車 ※2021年2月以降全区間で運休中
※マンダレー・ミッチーナー線の長距離列車は別ページにまとめます。
この他にも、貨物列車や業務用列車が運行されていました。
・運行中(2019年5月現在)
49UP Naba - Myitkyina 混合列車
50DN Myitkyina - Naba 混合列車
Mohnyin1 Mohnyin - Myitkyina RBE列車
Mohnyin2 Myitkyina - Mohnyin RBE列車
・運休または廃止となった列車
Mogaung1
Mogaung - Myitkyina RBE列車(2019年度初め辺りから運休)
Mogaung2 Myitkyina- Mogaung RBE列車(2019年度初め辺りから運休)
4.施設・沿線風景
ミッチーナー駅。 | |
ミッチーナー駅の待合所。長距離列車の発着時には賑わう。 | |
ミッチーナー駅の予約カウンター。 | |
モガウンの手前で橋梁を渡る。 | |
モガウン駅構内。到着後のMogaung2が留置されている。 | |
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遠くに山々を見ながら、平野部を進む。 |
モニン駅構内。ミッチーナー行の列車と交換する。 |
<参考資料>
・ミャンマー国鉄公式サイト(路線開業日一覧)※閉鎖済
・『鉄道百年史』(ビルマ語文献)