BDUEZ/BTE10700
1.概要
様々な種類のアッパークラス車の中で、間隔の広いボックスシート仕様のものがBDTEZ10711〜10755のグループである。
このタイプは引き当てると「ハズレ」感がある(他のアッパークラス車は皆リクライニングシートである)ものの、足元が広くとられておりオーディナリークラスより多少足を伸ばしてくつろぐことができる。
MR公式サイトのミンゲ工場のページによると、1967〜1980年の期間はリベット車体で客車を製造したとの記述があるので、おそらくその時期に製造されたものと思われる。
また、10711〜10721はミンゲ工場製とする資料もある。
なお、2014年頃より、室内のロングシート化・乗降口増設改造を受けた車両が登場している。
改造車はヤンゴン地区の近郊列車に投入されている。
車体の塗装はかつては赤系の急行色や灰色ベースのものを纏っていたが、現在は青+白帯+茶のものに統一されている様である。ヤンゴン地区の格下げ車は、青+白帯+緑の塗装となっている。
2013年以降に筆者が確認する事が出来た本グループの改造状況を表にまとめた。LBT形が格下げ改造車である。
2.アッパークラス車
BDTEZ10722
室内の様子。革張りのボックスシートが配置され、座面には薄いクッション材が入っている。
どちらかと言うとファーストクラス(アッパークラスの一つ下の等級)に近い座席である。
座席の間隔はご覧の通り広い。製造当初はこれでも上級仕様だったのかもしれない(なお、リクライニングシートは1950年代の日本からの賠償客車の時点で導入されている)。
アッパークラスの新車は毎年のように導入されている中で、古参の本タイプも各地の列車に連結されている。
幹線の各駅停車タイプの列車や、地方線に投入される傾向にある。
3.ヤンゴン地区格下げ車
こちらが改造車のLBT10737.
車体中央部に乗降口が追加され、室内はプラスチック製のロングシートに取り換えられた。窓も鎧窓のみと簡素化されている。
貫通路は埋められ、足回りは車軸発電機が撤去された。
改造に伴い形式もBDUEZから、LBTに変更された。
こちらは編成の最後尾に連結されていた10747.新製された13300番台客車との混結となっている。