DF1200(インセイン工場製)

 

DF1263

ミャンマー国鉄では、長年にわたり鉄道車両の製造技術の向上が図られてきた。
1990年代以降は動力車の開発が進められ、その中で小型機関車としてのレールバスLRBE・D1B・DMUや、各種保線車両が作られてきた。
大型のディーゼル機関車に関しては、1993年度にDF1263がインセイン工場で製造された。

DF1263以降長らく国産の大型機関車の製造は行われていなかったが、2007〜2010年の間に再び1200馬力級の機関車がインセイン工場にて量産された。
1200馬力級の機関車はミャンマー国内では広く用いられている。当時はインドからのYDM4形機関車が大量に移籍してきており、DF1200番台は100両に達しつつあった。
そのためであろうか、新造されたDF1200はこれまでと異なる付番方法を取っており、1200.***(号数)と表記される。
(なお、初期に導入されたYDM4形は、実際の出力が1350馬力であることもあってか、後にDF1300番台に改番された)

DF1263,新型DF1200共に、これまで多数が導入されてきたアルストムの車体を流用している。
後者では腰部の灯具ユニットは横向きの配置となった他、スカート部にはカウキャッチャーの代わりに初期の大連製DF2000の様なスノープロウ風排障器が取り付けられている。

1.DF1263

1263−1

長年DRCに所属し、ヤンゴン近郊区間の列車を牽引してきたDF1263.

DF1263

2016年に入り、車体の再塗装が行われた。前面腰部のライトユニットが青く塗りつぶされ、印象が若干変化した。

 

車体側面には、インセイン工場の銘板が取り付けられている。

2.新型DF1200

DF1200.03

塗装は伝統のクリーム+青帯+茶色のパターンをアレンジしている。
初号機は2007年に製作され、08,09年に1機ずつ、2010年に残りの車両が製造された。
全車自動連結器を装備し、マルァゴン機関区の各種運用を中心に投入されている。
また、06号機は近年DRCに転属し、ヤンゴン地区の各種近郊列車でも運行されている。

近年の運行事例をいくつか挙げる(冒頭の03号機はヤンゴン〜ピィの71Up, 2014年撮影)。



ヤンゴン〜ネピドーの31Up/32Dnを牽引する05,08号機(2016年)。

ヤンゴンへ到着した長距離列車の入換を行う01号機。
長編成の入換はマルァゴン機関区の1200〜2000馬力級の機関車が間合いで担当する事が多い。


無蓋貨車(昆河線からの移籍車)を牽引する08号機(動画からのキャプチャ画像)。

 


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