アルストムDD900

DD934

ヤンゴン地区で見かける事の多い、エンドキャブ車体のディーゼル機関車。

これらの車両は1974,77年にアルストムで製造された機関車である。DD914~DD942の29両が該当する。

製造当初よりヤンゴン地区に多数が配備されている事が、各種資料、インターネットに投稿された画像から判明している。鉄道ピクトリアル2015年9月号のインセイン機関区(DRC)在籍表(2014年10月現在)によると、同区には10両が配置されている。
モーラミャイン機関区にも、まとまった数が配置されている模様。電気式機関車であるが、全般検査はマンダレー郊外のヤトン工場で受ける事が多い模様。

塗装は導入から2000年代前半までは入れ換え用機関車に多い青ベースのものであり、DRC所属車は先々代のヤンゴン地区の客車塗装と同じものとなっている。モーラミャイン機関区所属車の中には、MR標準のクリーム塗装のものも存在する。

74年度車と77年度車の、外観上の最大の違いは前照灯部のデザインである。後者の方が丸みを帯びた、やや柔らかい印象を持たせるものとなっている。

    アルストムDD900諸元

形式・車番 DD914~29 DD930~42
動力伝達方式 電気式
運行開始年

1974

1977

車体 エンドキャブ
軸配置 Bo-Bo
運転整備重量(トン) 48
連結面間距離(mm)

11534

12060

車体長(mm) 10200
車体屋根高(mm) 3502
車体幅(mm)

2790

2820

最高速度(km/h) 88.5
エンジン形式 175V12ASHR
機関出力(馬力) 950
最大引張力(kg) 12500
定格牽引力(kg) 8640

"YUTRA pre-feasibility study on the Yangon circular railway modernization project - final report"より。

 

DD918

DD918号機。2017年現在DRCに配置されているDD900形の中では最若番である。
前照灯の意匠が後期型と異なっている。
2014年度は稼働していた。2017年現在は故障により運用離脱中。

DD930号機。DRC所属機の塗装は、2000年代後半にヤンゴン地区の客車に施されていたものを現在も採用している。

DD931

DD931号機。連結器が自動連結器に交換されている。
ヤンゴン地区の一部列車は、自動連結器を装備した車両の編成で運行されている。

DD932号機。2015年は、ヤンゴン市内東側の運用の一部が客車2両編成であった。

DD933号機。自動連結器に交換されている。

DD934

DD934号機。2014年以降、新造ロングシート客車13300番台6両編成を牽引する事が多い。
画像はOoredoo2015-2016年シーズンのラッピング編成である。

DD936

DD936号機。自動連結器に交換済みである。

DD937号機。イェ駅にて撮影。
この列車はヤンゴン~モーラミャイン~イェ~ダウェーの175UP/176DNを牽引しており、モーラミャイン~イェ間を担当したものと思われる。

DD938号機。

 

<参考資料>  
・Almec Corporation, Oriental Consultants Co.,Ltd., Nippon Koei Co.,Ltd. "YUTRA pre-feasibility study on the Yangon circular railway modernization project - final report"


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