DD500(川崎重工)

DD522  


ヤンゴン中央駅などでは、青い入換用機関車が活躍している光景を見かける。
これらの青い凸型機関車は、1980年代に川崎重工で生産ないしインセイン工場でノックダウン製造された車両である。

・概要
DD500番台は現在までに3つのグループに分けられる。
DD501〜505:1965年日立製
・DD506〜510:1978年川重製
・DD511〜522:1985〜1987年川重製(一部ノックダウン製造)

 川重製DD500諸元


DD510.jpg
1978年製の車両は、以前導入された汽車会社製DD900の車体をベースとしている。
近年はDD510がターズィ駅の入換で使用されている。


1980年代の円借款のうち、1982年12月、1984年8月にそれぞれ契約調印となった「鉄道近代化事業(Stage/Stage)」の一環で、DD511〜522のグループは導入された。
車体はDE10の様なセミセンターキャブに改められ、前回導入車と極力部品の互換性が保たれた。

鉄道近代化事業の目的の一つに、鉄道車両生産技術の向上も挙げられていた事もあり、完成車として輸出されたのは1985年の2両のみで、残りの車両はインセイン工場でノックダウン生産された(ステージ1でセミノックダウン5両、ステージ2でヘビーノックダウン5両)。
本グループの車体側面には、川崎重工とインセイン工場のロゴが入った銘板が取り付けられている。


・「元DD51」という誤解
以前よりインターネット上で、このタイプの機関車がDD51形の改造車であるような言説がまま見られるが、それは全くの誤りである。
この様な誤解が広まった要因としては、
・スタイルが似ている(凸型車体、ボンネットのラジエータグリルの位置など)
・ミャンマーへ輸出されたDD51の車体を二分割し、低屋根化改造などを受けたDD1101〜1103という機関車が存在している
・形式・車番がDD「51*」である
などが挙げられる。

元DD51のMRでの入線に向けた改造メニューの一つとしてキャブの低屋根化改造があるが、その形状はむしろ本グループを参考にした可能性が高い。



川重製DD500形はその出自からしてDD51とは無関係の機関車である。
ただ、その日本製らしいスタイルは、30年以上も前からの日本とミャンマーとの鉄道を通した協力の証である。

<参考資料>
鉄道近代化計画(1)(2)、車両改修事業 - JICA(PDF注意)


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