DD1100(東方紅21)
2009年に、中華人民共和国はミャンマーへ5両の機関車、20両の客車、200両の貨車を寄贈した。
翌年には、機関車30両、貨車21両が追加で寄贈されている。
これらの車両は、昆明ーハノイの昆河線で使用されていたものである。
同路線は軌間がミャンマーと同じ1000mmであったため、与えられた車両は軌間の改造を必要としていなかった。
機関車は全て四方机车车辆厂製の东方红21型で、MRではDD1111以降の番号で登録された。
DD1100番台は、既に元DD51を分割して製作された3両の機関車に割り当てられており、本グループは番号が飛んでいる。
ボンネット側。多くの車両が、上部の前照灯を二灯式に改造している。
塗装は濃緑色で、中国時代の雰囲気を残している。一部車両は青色の塗装で運行されたこともあった。
DD1100諸元
Wikipediaより。
1.東方紅21型について
昆河線の無煙化のために1977年に試作車が2両製作された。
1979年より量産が開始され、1984年までに合計102両が生産された。
長らく昆河線の主力機関車として運行が続けられてきたが、21世紀に入り後継機となる東風21型(電気式)の開発が行われ、置き換えが行われることとなった。
しかし昆河線の運行区間は年々縮小し、多数の鉄道車両が余剰となっていた。
そのため、同じメーターゲージ線区を有するベトナムやミャンマーへ、多数の車両が譲渡された。ベトナムへは2006年に30両が輸出されている。
2.運用
昆河線の鉄道車両はミャンマーのものよりも連結器の位置が高い(日本とほぼ同じ高さ)。そのため、運行には制約がある。
客車や貨車には連結器位置を下げる改造が施された車両が在籍しているが、DD1100に関してはそのような改造は実施されていない。
昆河線では、2両を背中合わせに連結し、重連で旅客列車が運行されてきたが、ミャンマーでは単機で使用されている。
DRC, PMA, MDY,KWLNの4機関区に在籍しているが、近年の稼働機会や稼働車輌は少ない。
残念ながら、機関区で非稼働の状態で留置されている車両を多く見かける。
ヤンゴン近郊区間では、RBT800型客車や日本製中古気動車を牽引する形で、ヤンゴン東側へ向かう列車に投入されることが多かった。
しかし2017年以降本形式を使用した旅客列車は運行されておらず、車両は機関区内に留置されている。
PMA持ちの運用においては、2013年にネピドー~モーラミャインの16Dn-15Up/18Dn-17Upへの投入が確認されている。
2016年現在は既存の機関車・客車によって運行されている。
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DD1116(PMA) |
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DD1119(DRC) |
DD1124(DRC) | |
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DD1125(PMA) |
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DD1130(DRC) |
DD1139(PMA) | |
DD1140(DRC) | |
DD1142(DRC) |
<参考資料>
・Wikipedia-东方红21型柴油机车
・中国赠缅甸米轨机车从河口口岸出境(アーカイブ)